2) カラダを観察してみましょう。

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では、立ってみてください。そして自分の姿を頭の上から足の先までスキャンするように感じてみてください。鏡の前で立って実際に見てみるのもいいですね。でも、なにもしなくていいです。いえ、なにもしないでください。ただ自分がどのように立っているか観察してほしいのです。
□ 顎を突き出していますか?
□ 肩はあがっていませんか?背中は丸まっていますか?
□ 肩が内側入ってませんか? それとも胸を突き出している感じでしょうか?
□ 重心は足のどこにありますか?
□ 呼吸はどうですか?

これは「悪い姿勢を治していい姿勢にする」ことが目的ではありません。慣れ親しんだ無意識の習慣に気づき、意識をもってよりよい選択を行うためのはじめの一歩と思ってくださいね。

私たちは立ったり、座ったりというなんでもない動きに、注意を払うことは ほとんどありません。ある人は膝を固めて(膝の裏側に力をいれて)立つことが日常的な癖になっているので、そうしていることに気づきもしないのです。

その状態でいると、全体のバランスを取るために、骨盤を前に押し、頭を押し下げ、足首も固めてしまう傾向にあります。“押す”ことで、どの関節も自由な動きができなくなり、“カラダの硬い私”が出来上がります。若い頃はそれでもなんとかやっていけたカラダも、歳を重ねていくうちに悲鳴を上げ始めます。

腰痛のある人がドクターに行くと「椎間板ヘルニアの一歩手前ですね」とか、「背骨と背骨の間のジェルが少なくなっています」などなど言われますよね。そして痛み止めを処方していただいたり、鍼で痛みをブロックしてもらったり、カラダのゆがみを調整していただいたりして、その場をしのぎます。コアを強くする運動を勧められたり、柔軟体操を教えてもらったりもします。そのどれもがある意味有効と言っていいと思うのですが、自分がやっていたことをやめなければ本当の解決にはなりません。だから、『自分はなにをやっているのか』という気づきがすごく大切なのです。もうお気づきだと思いますが、この膝を固めていた“ある人”は私です。

自分のカラダを注意深く見てみると、実は腰痛は腰が悪いのではなく、別のところに原因があって、その結果として腰痛が起きていることに気がつきます。私の場合、膝を固める、という癖がそのひとつでしたが、実際には、どこか一箇所だけを治せばいいというわけではないのです。
私たちのカラダは部分部分が単独の集まりで存在しているのではなく、お互い影響しあって全体で存在しているので、たとえば膝の癖だけを治して全体のコーディネーションをみなければ、他ところに負担がかかるだけなんですね。

じゃあ、どうすればいいのさ、ということなんですが、なにを始めるにも、頭と首と背中の関係から見ていきます。字数が足りなくなってしまったので、来月号に続きます。今月は「自分のカラダを観察」して、ノートに書いておいてください。

 

 

 

 

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【カラダ取扱説明書】人間のカラダは、すべてのパーツが効果的に機能しながら、全体が調和されて動くよう精密に製造されております。末長く、美しく、快適に使用するために、ご使用上の注意事項をあらかじめお読みください。

1)首は常に柔らかさを保ち、余計な力を入れない。

2)頭を押し下げない。

3) 胴体が長く広くなれるように解放する。

(Orange Network 2015年4月号に掲載)

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