”意識と気づき”が体を助けてくれる

 

パーキンソンズ病を発症して15年、アレクサンダーテクニックを学んで9年の患者さんが、スタスタと歩けるようになった様子を写したこのビデオをご覧ください!

どんな病の人も、心身のより良いよい使い方を学び、実践することで、治療の手助けになり、日々の生活をより快適にすることができるということは、今までにも何度も言ってきていましたが、まさに、それを彼女が証明してくれています。

 

このビデオの中で、彼女は「こんな風に歩けるようになったんだもの、だから私はアレクサンダーテクニックが好き」と言っています。

 

2年前に発足された、パーキンソンズ病患者のためのアレクサンダーテクニック[Poise Project]は、今や世界中に発信されていて、私も今年、地元南カリフォルニアで参加しました。

ほんの少し、体の使い方のアイディアを変えただけで、動くのが一苦労だった患者さんがすっと立ち上がるのを、この目で、この手で目撃しました。そして、何よりも嬉しそうな顔。希望を持った笑顔にこちらの方が励まされました。

 

そう、もっとちゃんと伝えなきゃ、と。

 

実は、この春に東京で行なった私のワークショップに参加してくださった三輪さんは「脊柱靭帯骨化症」という難病を患っている方でした。パーキンソンズ病とは違う難病ですが、神経の圧迫症状や運動障害が出るという点では似ているかもしれません。

 

病気ゆえなのか、三輪さんの自分の体に対する意識はかなり高く、”気づき”が参加者の誰よりも鋭く、どんな些細な変化も言葉に表すことができていました。

 

例えば、ほんの少し、頭と首の位置のアイディアに意識を持っただけで「あ、軽くなった!」と言ったような。。。

 

難病であることに目を逸らさず(自暴自棄になった時期もあったとおっしゃっていましたが)、まっすぐに向き合って、少しでも自分をよく使いながら、人生を楽しもうという三輪さんの強い意志の表れでもあると思いました。

 

その証拠に、私はどのワークショップの最後にも、参加者の方達にも「気づきがあったら、私にぜひメールでシェアしてくださいね」と言って奨励しているのですが、シェアし続けているのは、この三輪さんだけです。

 

意識を持つことで、発見と喜びが生まれ、自分の体の使い方がさらに良くなっていく。こういったプロセスが本当に大事。だって、残念ながら、一度や二度のワークショップやセミナーで学んだことが、身につくなんてことはほぼ不可能ですから。

 

最近、三輪さんから南アルプスの山旅のご報告をいただきました。本人の承諾をいただきましたので、メールをシェアさせていただきます。

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逸子さま

昨日、南アルプスから無事に下山しました。
当初二泊三日の予定でしたが、天気に恵まれたこと、気温が低く過ごしやすかったことから、一日日程を伸ばし三泊四日の山旅になりました。

今回の山旅では、甲斐駒ケ岳と仙丈ヶ岳の二山を登りました。

甲斐駒ケ岳は、往復9.6km、時間は9時間13分。
仙丈ヶ岳は、往復10.9km、時間は、9時間7分。
どちらもそれなりに長いルートでした。
特に1日目の甲斐駒ケ岳は、頂上付近が岩山で、手も足も同時に使う岩登りもありました。

さて今回の登山、逸子さんにアドバイスをいただいたので、私も美和ちゃんもカラダの使い方を意識して登りました。

そして気づき。
登りでは、カラダを意識して登るうちに、重い荷物を山小屋に運ぶ歩荷さんの歩き方がとても上手にカラダを使ってるのでは?との考えに至り。
歩荷さんの歩き方を意識してみました。
歩幅は小さく、ベタ足で、一歩一歩膝をしっかり伸ばし、カカトから膝、股関節、背中、頭まで、カラダを押し上げたら真っ直ぐになる感じです。
この登り方だと頭は上に上に向かいます。
そして歩いてみて気づき。
頭もカラダも足も、登る方向を意識すると全身のベクトルが揃い、小さな力で登ることが出来る事に気づきました。
骨盤で登る感覚もカラダへの負担が少ないことに気づきました。

また下りでは、首がうつむきがちで、カラダの重心は常に下に下に下がるイメージでしたが。
途中から、逆に上に向かうイメージで下ってみたところ。
いつもより足への負担や首への負担が少ないことに気づきました。

今回の山旅で、カラダを使う時の方向を出すことが、大切だなーと。

以上、ざっくりですが、今回の山旅で気づいたことです。

三輪篤司

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三輪さんがすごいことは、ここで私が述べるまでもありませんが、彼の気づきの鋭さに感嘆しました。

”カラダを使う時の方向を出すことが、大切だなー”

本当に、これに尽きるのです。
普段の生活の中で、これができるようになれば、難病の人の動きの助けはもちろん、肩こりや腰痛の軽減、ストレス解消にも役だっていきます。

9月、東京でワークショップ、プライベートセッションを行います。
ご興味のある方はご連絡ください。

info@itsukojmasuda.com

 

 

海に放り出されたら、どうする?

3週間ぶりにレッスンにやってきたマリーは、日焼けした笑顔で、バケーションでの出来事を少し興奮したように話してくれました。

 

ダンナさんと一緒にカタリナ島までクルージングし、陸から少し離れたところにボートを停泊させ、そこからカヤックで一人、海の散歩に出かけたときのこと。

 

それまで静かだった海が、突然荒れ始め、マリーはカヤックごとひっくり返ってしまったのだそうだ。

 

そんな時、あなただったらどうしますか?

 

彼女が最初に思ったことは、なんと!

 

「首を自由にする (Think of neck to be free)」 だったと。

 

怖かったり、パニックに陥ると、人間だけに限りませんが、動物はみんな体を固めてしまうものです。そのことに気づいて、意識的に緊張を解放することで、冷静に次の行動に移れる。

これはアレクサンダーテクニックの基本ですから、何度も何度も私と学習してきたマリーは、本当に窮地に陥った時にも、この方法を活用することができたのです。

 

私は思わず、嬉しくてハグしてしまいました!

 

無事でよかったという思いより、どちらかというと、よくぞやった!という感激です(笑)。まあ、彼女は私の生徒さんの中でもレッスンを最も長く3年も続けている人ですからね。

 

自分の使い方をレッスンで学んで、一歩スタジオを出たら忘れてしまうのでは、本当のところ意味がない。日常生活で使えるようになるまで、何度も何度も意識する。それが無意識になるまで。彼女はそこまで到達している数少ない生徒です。

 

その後マリーは、カヤックを立て直して、停泊しているボートまで戻る間も、恐怖と孤独に負けないように、自分で掛け声をかけて漕いだのだそうです。

「イチニッ、イチニッ」じゃなくてね、

「肩の力を抜いて(Relax my shoulders)」

「首を自由に(Free my neck)」

「鎖骨、肩甲骨 (clavicles, scapulas)」

 

「肩の力を抜いて(Relax my shoulders)」

「首を自由に(Free my neck)」

「鎖骨、肩甲骨 (clavicles, scapulas)」

 

「肩の力を抜いて(Relax my shoulders)」

「首を自由に(Free my neck)」

「鎖骨、肩甲骨 (clavicles, scapulas)」

 

なんとユニークで、具体的な掛け声!👍👍👍👍👍👍

 

40分も漕ぎ続けたのに、余計な体力を消耗せずに辿りつけた!と誇らしげに報告してくれました。

 

ここだけの話だけど、マリーは60歳を過ぎているんですよ。でも、すごくアクティブ。週に2回ウェイトトレーニングとヨガ、週に1回アレクサンダーテクニックをやり、週末はダンナさんとボートで海に繰り出したり、女友達と旅行に行ったり。

 

歳を重ねても元気で美しくいるのって、そういった自分の心身のメンテナンスを欠かさないってことだなあ、とつくづく。

 

いやあ、あっぱれ、マリー。

機内でも、首を自由に。

ロサンゼルスー羽田の夜行便で東京に向かうというのに、ネックピローを忘れてきました。ネックピローなしのエコノミー席、長距離フライトは久し振りなので、不安がいっぱい。それほど、私はネックピロー信者なんです。

”腰痛持ち”だった頃は、飛行機に乗るたびに、腰痛がひどくなってました。もう100%。

 

その頃は、自分のことをまるで”腰痛持ち”という持病でも抱えているかのように思っていました。実際には、持病ではなく、腰痛になるべく体の使い方の習慣を持っていたのですが。

腰痛になるべく体の使いとは?

それは、頭が首(背骨)を圧迫させるところから始まります。

 

これを防ぐべくして、私たちはアレクサンダーテクニックのレッスンを通して、体の使い方を学びなおします。ただ、座って寝るような時はネックピローのお世話になったほうがいいですよね。寝ちゃったら、わからないですから。

ほらっ、口を開けて寝てたり、頭がうなだれて隣の人に枝垂れかかったり(すみません、どれも私です!)、体の使い方からみると、どれも背骨を圧迫させています。

ですので、むち打ち症の人が首にコルセットをするのと同じような効果のあるネックピローを使えば、背骨に負担をかけずに眠ることができるというわけです。

 

はい、今回はネックピローなしで寝てしまったので、正直、首痛いです。背中もカチカチ。腰のあたりも怪しかった。

ただ(えっへん)対処の仕方を知っているので、昔のように、ひどくならずに羽田到着!あー、よかった。

今回のワークショップでも公開するディープストレッチを機内でやってきました。

無理やり体をひっぱるのではなく、体の方向性を思うことで、ゆっくりと深いところから、縮んだ筋肉を解放させて行くやり方です。これは、オフィスでもどこでもできるので、ワークショップにいらっしゃれない方達にも、近々何らかの形で公開したいなあ。

やっぱり動画かな。

 

 

 

コミュニケーションのゆくえ

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コミュニケーションをとるのに必要なのは言葉ですが、言葉だけではなく、トーン(調子)やボディ・ランゲージもとても重要な役割を果たしています。

「なんだって?」

上の言葉を声に出して言ってみてください。

どんなトーンで言いましたか?

怒った調子?笑いながら?驚いたように?

トーンによって、同じ言葉でも相手の反応は変わってきますよね。だから、現代のようなテキスト文化では、絵文字がトーンの代わりとして大活躍です。

よく、ティーンエイジャーの息子に「オカンのテキストはコワイわ。怒っている感じがする」と言われます。

たとえば

What time are you coming home? (何時に帰ってくるの?)

私はまったく怒ってなくて、夜中12時過ぎても帰ってこない息子に送った単なる質問メッセージだったのですが、どうもビビったらしい。

 

 

う〜む。

よっぽど普段からオカンはコワイと思っているか、

あるいは、

 

自分にやましいところがあって怒られていると想定しているか

 

の、どちらかですよね(笑)

私から送ったメッセージ

What time are you coming home? 😊😴😊

 

息子が受け取ったメッセージ
What time are you coming home? 😡😤😡

 

 

同じ言葉のなのに、このトーンの違いで、受け取る人の脳からいろいろな化学物質が発せられて、身体にも変化が起こります。筋肉が緊張したり、ゆるやかになったり。

 

聞く耳を持つか持たないかは、受け取る方の問題ですが、聞く耳を持たせるか持たせないかは、発する方が考えることですね。

 

家族間なら、大げんかになったところで、大抵は大したことありませんが、ビジネスとなると、最終的に動くお金の額まで変わってきます。

 

人に話を聞いてほしいのであれば、なにか伝えたいのであれば、自分がどんなトーンで話したらいいかわかりますよね?

 

ボディ・ランゲージはもっと複雑です。潜在意識に関わってきます。気付かないうちに何気なくやっているポーズが、自分の印象を変えてしまいます。

 

この”気付かないうち”というのが、潜在意識のしわざですが、何度も何度も同じようなことを気付かずにやっている、これが習慣です。

 

アメリカは日本以上に競争社会ですし、移民の国ということもあるのでしょうか、ビジネスの世界でも、人とのコミュニケーションの仕方を積極的に学ぶ人が多いようです。

 

まずは、自分がなにをしているのか【観察】してみましょう。それがどんなメッセージを持っているのか。東京特別体験会のワークショップでお話しします。さらに、参加者の皆さんと”成功者”の身体の使い方を実験していきます。お楽しみに!

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[あなたを真の成功に導く練習〜アレクサンダーテクニック]
東京特別体験会
7月2日(日)10:30-13:30
7月7日(金)18:30-21:30
各日とも15名限定です。

 

お申し込み、お問い合わせ:info@itsukojmasuda.com
website: http://itsukojmasuda.com/2017/05/24/gokantabi-tokyo-1/
東京特別体験会 final-4S

 

 

 

 

バランスの法則

オーハイ・カリフォルニア・リトリート/ディスカッション

2日目_夕食

夕食の後は、ディスカッションタイム。実は毎日やるはずだったのだけれど、その前のワインテイスティング講座でいい気持ちになりすぎて、1回しかできなかったのが心の残りと猛反省。

 

その1回は「運命のしくみ 成功のしくみ by Dan Millman」の本から「バランスの法則」についてディスカッションをしました。

実はこの本、私のバイブルのひとつでして。

初めてこの本を読んだ時は、多いに刺激を受け、その通りだと納得したのです。メディテーションを始めたり、いろいろと勉強をし、頭の中では、この運命のしくみについてはマスターした!くらいの気持ちでいました。

 

ところが、体調を壊し、頭で理解したはずのものが身体ではまったく実践できてないことを思い知らされました。

 

この章の中で一番好きなのは冒頭のシーン。

 

そこには白い鳥が、一本の脚で完璧なバランスを保って立っていた。「あなたはあのシラサギみたいにバランスを保つことができるだろうか」と賢者はたずねた。

・・・・(中略)

「あなたは毎日の生活のなかで、あんなふうに平静でいることができる?

・・・・・(中略)
この静寂の感覚は、基準点を教えてくれる。この感覚を基準とすることで、あなたは日常のなかでバランスを欠いているとき、ますますそれに気づくようになるし、ますます耐えられなくなる。

・・・・・(中略)

たとえば、緊張した人にリラックスしなさいとアドバイスしても、その人が「リラックス」とはどういう感じが知らないとしたら、ほとんど役に立たないことはわかるでしょう。でもその人がいったん深いリラックスを体験したら、その人は基準点をもったことになる。基準点があれば、緊張している時には容易に気づいて、解放のための措置をとることができる。・・・あなたはバランスの欠如にきづくことによって「バランスの法則」を適用する。」

 

 

アレクサンダーテクニックを学び始めて何ヶ月かたった時、自分の身体の中に静かに立つシラサギを感じることができたことに気づき、すごく感動したのを覚えています。基準点を身体で持ち始めた瞬間でした。

 

この本にはアレクサンダーテクニックの教えと重なる部分がたくさんあるので、「自分の使い方」を学ぶのために、こんな風に多角的に自分を見る機会をつくるのは面白いでしょう?

 

参加者の皆さんからは、様々な感想や意見や疑問が投げかけられ、とても興味深く、次回のチャンス(11月のハワイ・リトリート*)にはもっともっと掘り下げてディスカッションしていく予定です。

 

*ハワイリトリートは11/1-5 ビッグアイライドでやることが決定しています。お申し込み受付は7月初旬になります。Stay Tuned!